コラム 【2月号】
● 今月のテーマ 〜 それは心の中にある 〜
 新聞に掲載されていた民主主義についての記事をご紹介します。

(前略) 民主主義とは一体なんだろう。多くの人々は政治のやり方であって、自分たちを代表して政治をする人を皆で選挙する事だと答えるであろう。それも民主主義の一つの現れで有るに相違ない。しかし、民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、間違いである。民主主義の根本は、もっと深いところにある。[それはみんなの心の中にある]
全ての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である。

(中略)全ての青少年諸君が、この本を読んで、民主主義の理解を深められることを切望する。そうして、納得の行ったところで、自分で実行できるところを、直ちに生活の中に取り入れて行っていただきたい。なぜならば、民主主義は、本で読んでわかっただけでは役にたたないからである。言い換えると、人間の生活の中に実現された民主主義のみが、ほんとうの民主主義なのだからである。

 なんとこの文章が、戦後の一時期、中高生向け教科書として使われていた文部省著作教科書「民主主義」の一部だとは!この教育を、今一度全国民に知らせて欲しい!特に政治家の方々にしっかりと読んで頂きたい。そして、頼むぞ!新成人!!と切に願う年明けでした。
豆知識
コラムの続き… 人間の尊さを知る人は、自分の信念を曲げたり、ボスの口車にのせられたりはしてはならないと思うであろう。 同じ社会に住む人々、隣の国の人々、遠い海のかなたに住む人々、それらの人々がすべて尊い人生の営みを続けていることを深く感ずる人は、進んでそれらの人々と協力し、世のため人のために働いて、平和な住み良い世界を築き上げて行こうと決意するであろう。そうして全ての人間が、自分自身の才能や長所や美徳を十分に発揮する平等の機会を持つことによって、みんなの努力でお互いの幸福と繁栄とをもたらすようにするのが、政治の最高の目標であることをはっきりと悟るであろう。それが民主主義である。そうして、それ以外に民主主義はない。
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