〜略〜 政府が働き方改革で強調するのは、生産性向上という尺度だ。教えるのに時間がかかる障害者雇用と相いれないし、手間ひまかけていい物をこしらえる日本のモノづくりの伝統とも親和しない概念だ。
京都に一澤信三郎帆布という根強い人気を誇る老舗かばん店がある。一点一点職人が手作りし、修理を受け、長く使い続けるかばんを提供する。京都の店でしか売らない。「目の届く範囲、責任を取れる形で売る」からだ。そんな店の姿勢を在京テレビ局の人気番組が五月に放送した。爆発的に客足が増え、かばんは瞬く間に品薄に陥った。注文は受け付けるが入荷まで三ヶ月待ちだ。もうけを考えれば、七十人いる職人に残業を求め、人数を増やすだろう。だが、そうはしない。一澤信三郎社長は平然と言う。 「世間は利益率やら投資効果、利便性のことばかり。だが暮らしに何十年と役立つものは、そんなものからは生まれまへん。だから、とことん時代遅れを続けような、って言うてんです」職人の生活を守り、品質を守り、いいものを作り続ける。それは使う人の役に立つ。働くことはつまり、人をつなぎ、人を守るものではないでしょうか。(「働く」ってなんだろう・東京新聞 社説より)
我々指導者に対しても心に響く言葉と思います。これからも、子ども達の喜ぶ笑顔を励みに、努力して参りたいと思います 。 新年度もどうぞよろしくお願い致します。(sada) |