コラム 【6月号】
● 今月のテーマ 〜 ムヒカ氏の4つの教訓 〜
 「世界が抱える諸問題の根源は、我々の生き方そのものにある」と説いたスピーチで有名なウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカ氏は、その質素な暮らしぶりから「世界でいちばん貧しい大統領」として知られています。そんなムヒカ氏が来日した折の講演会での学生達へのお話を抜粋してご紹介します。(sada)

1. 消費主義に支配されるな
  貧乏とは、多くのものを必要だと思ってしまう心のことです。無限にモノを欲しがってしまう欲こそが「貧しい」ということなのです。
2. 歩き続けよ
  人生でもっとも重要なことは、勝つことではありません。歩き続けることです。何かに打ち負かされたときにまた立ち上がるということです。
3. 同じ志を持つ仲間を見つけて闘争せよ
  仲間を集めて集団を作って主張すれば、大きな力はなくても、社会に意識を植えつけることができます。
4. 自分の利己主義を抑えよ
  人生の時点で、鏡の前に立ち止まって自分自身を見つめる時が来たら、「100やりたかったことがあるとすれば、5しかできなかったけど、行動に移すことができて有意義だった」と思えるかもしれません。反対に、「私は人生で何もしてこなかった」「私の人生は浪費の連続だった」「誰に対しても、手を差し伸べなかった」「誰かのために時間を費やすことなんてなかった」と思う人は、鏡の前に立ち止まったとき、自分の姿を見て失望するでしょう。そこに映っているのは、自分のエゴイズムでしかないからです。すべての生命はエゴイズム(利己主義)を持っています。それは自分自身を守るために、自然が私たちに与えてくれたものです。でも、人間はひとりでは生きていけません。必ず他者を必要とする生き物なのです。他人に勝つために戦うのはやめてください。そうではなくて、自分自身の心の中にあるもののために戦うのです。
リトミック豆辞典
 子どもたちは、「5つの感覚、動く能力、好奇心」という、大切な能力を持って生まれてくる。音楽的な響き(音とリズムの両方)に対する好奇心に注目したい。生後2カ月くらいの子どもたちが楽器や鳴っている音の方を見つめたり、高い音、低い音を識別する事もできる。生後6カ月から1年の間は「刺激探求」の時期でいろいろな刺激に特に反応しやすい、といわれている。5ヶ月から8カ月にかけて音楽に反応してリズミカルな動きをし始め、1歳になるまでに、それまで何カ月かにわたり自分に歌いかけられていた歌を区別できるようになる。さらに、それに合わせて声を発したりできるようになる。「音楽的発達は、子どもたちが、大人との楽しい音楽的経験に参加する多くの機会を与えられて高められる」といえる。
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