コラム 【12月号】
● 今月のテーマ 〜 絵本のある子育て 〜
 父の生誕100周年記念コンサートをやらせて頂いた、長崎祈りの丘絵本美術館前館長・川端強氏が亡くなりました。せっかくご縁が出来たのに残念です。以下、氏の絵本にかける思いの文章を抜粋して掲載させて頂き、お悔やみしたいと思います。 音楽にもそっくり置き換えて言える事だと思います。(sada)

『絵本を読んであげるようになって、子どもが一層愛しく思えます。子どもと一緒に絵本を楽しんできて、これが私の子育て、と思えるようになりました。』

『文字が読めるから本が読める訳ではありません。むしろ、文字を読めない子の方が、ずっと絵本を”読む”(楽しむ)ことができます。絵本を読んでもらっている子どもの心のスクリーンには、絵本の絵に助けられて、様々なイメージが広がっています。目の前の一枚の絵は、既に固定したものではなく、子どもの心の中で、物語を進める様に動いています。つまり、実際には観ることが出来ない絵を心の中に見ているのです。』

『絵本を読んで育っている子ども達が、穏やかで、言動にも落ち着きがあるのは、彼らの心が”言葉の愛”に満たされているからです。』

『絵本は楽しむものです。心を満足させるものです。その事を忘れてはいけません。この楽しみはメ学ぶモということについても、結果として恵みをもたらしているのです。
(1)言葉の力 (2)相応力 (3)お話を集中して聴く力 (4)抽象的な思考力 (5)活字や本への親近感 (6)知的好奇心 優れた絵本や物語には、先人の子育ての知恵が語り込まれています。多くの人々の経験や知恵の盛り込まれた”絵本のある子育て”を提案したいと思います。』

こどもの本の童話館グループ代表 川端
リトミック豆辞典
 幼い子どもたちをリトミックによる指導へと導く最も簡単で筋の通ったやり方は、歌によって指示される動きや身振りから始めることです。子どもたちの想像力が言葉または音楽、あるいはその両方とかみあったとき、それは身振りや動きの直感的な反応を引き起こす。彼らがより敏感な耳で聴くようになれば、音楽のタイミングや強弱に対する知覚もより優れたものになります。すぐにフレージング、リズムや音のパターン、発想の反応や対照、旋律の上行または下行などの歌の側面が明確になり、それを表現することができるようになり、動きと歌唱についてより深く探求することができるようになります。
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