新年号に引き続きことばを考えてみました。行間の感じ方、韻の受け止め方、内容の温もり… 読む人それぞれの感性が豊かになりますね。マザーグースよりお馴染みの歌を2つご紹介します。
♪小さな星よ キラキラキラ
小さな星よ キラキラキラ あなたはいったい何かしら
あんなに高い空にいて ダイヤのように輝いて
まぶしい太陽ないところ 明かりがまったく消えたころ
小さな光が闇を縫う キラキラキラと一晩中
夜道を急ぐ旅の人 感謝をするでしょう きっと
だって光がなかったら 必ず道に迷うから
目をつぶらない小さな星 見ていてくれるカーテンごし
藍色の空のまん中で 朝 太陽がのぼるまで
闇の中でも旅人に 小さな光あげるのに
だけどあなたは何かしら 小さな星よ キラキラキラ
♪メリーと子羊
メリーはもってた羊の子 毛皮は白くてまるで雪
メリーのあとをここあそこ ついてゆくのがとても好き
羊はついてく学校に だけど規則でそれはだめ
生徒はさわぐ嬉しそうに 学校にきた羊のため
先生は羊を追いだした だけど羊はすぐそばで
しんぼう強く待っていた その日の授業が終わるまで
「どうして羊はメリーが好きなの?」 生徒が大声でたずねたら
先生はやさしく答えたの 「メリーが羊を好き だから」
(オフ・オフ・マザーグース 筑摩書房 和田誠訳より〉
紙面の関係で、原文を掲載できないのが残念です。機会があったら読んでみて下さい ね。
定成淡紅子 |