コラム 【7・8月号】
● 今月のテーマ 〜 仕事に思う 〜
 学校を卒業してから、音楽に携わる仕事をし続けて50年。半世紀も仕事をしてきた訳で、自分ながら驚いています。休んだのは出産の時だけ…本当に、仕事が好きなんだな〜と今更ながらあきれて(?)います。こんなに長く好きな事を続けられたのも、皆様の協力があっての事。しみじみ感謝しております。

 ところで、いつも自分自身謙虚であらねば…と思っていますが、そのお手本となる心に残る言葉をいくつか書いてみようと思います。井上やすしさんが、娘麻矢さんに残した文章です。

1. プロには美学というものがあって、その中で生きている人は静かに仕事をする。
2. 「あいつに言ってもらえれば安心だ」と言われるような人間になれ。
3. 背筋がまっすぐな女性になって欲しい。コスモスの花のように風にゆれているけれど、根はしっかりしているような女性に。
4. むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと。まじめなことをだらしなく、だらしないことをまっすぐに、まっすぐなことをひかえめに、ひかえめなことをわくわくと、わくわくする事をさりげなく、さりげないことをはっきりと…[井上麻矢著“夜中の電話”より](sada)
リトミック豆辞典
リズム・・・リズムのギリシャ語の語源は、「流れ」また「引く」などとなっています。そして「リズムとは運動と秩序の間の関係性である」ともいわれます。ヨーロッパのリズムとして、音楽が詩に従属していた古代ギリシャでは音の高さのみを示していました。その後、強弱を伴う拍節的リズムができ、中世グレゴリオ聖歌のなかに「ネウマ譜」として残っています。13世紀初頭には聖三位一体に習い3拍子が確立し、のち2拍子が導入され、複雑なリズムとなります。16世紀に舞踏音楽のリズムができ、古典派のころ4拍子ができました。ヨーロッパでは3拍子からはじまったのですね。
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