コラム 【5月号】
● 今月のテーマ 〜 音楽の表現について 〜
 新しい学校やクラスに慣れましたか?
定成音楽教室では欠かせない打楽器についてお話しましょう。

 打楽器は、叩くと誰でも音を出す事はできます。しかし、感情を移入する事は大変難しいです。なぜならば、叩いた音はすぐに消えてしまうからです。と言う訳で、演奏者はどうやって聞いている人に自分の叩いた音のニュアンスを伝えるかを工夫します。柔らかい空気中に浮遊している様な音、堅くてショックを与える音、軽くて明るい音、ずしんと重たい心に響く音etc.見た目と演奏のテクニックでわかって頂くしかありません。

 そこで大切なのが、全身での音の表現になる訳です。つまりたどっていけば、“リトミック”なのです!そして感情の表現もしかりです。携帯電話やパソコンの普及で、今、人と人との直の交わりが希薄になっていると言われています。こまめなメールのやりとりはできても、本人を前にして、自分の感情をどう表現したら良いか、人を思いやる気持ちをどう表すか… すべては、感性を磨く事から始まると、私は思っています。

 綺麗な物を見る、美しい音楽を聴く、エネルギー溢れる絵を見る等、小さい時の経験の積み重ねが豊かなパーソナリティーを生むのです。 知識を積み上げて行くのも大事ですが、芸術や文化を理解する心を持つ事は《教養》として、これからの国際社会で色々な人々と触れあう際に、とても重要な要素になります。今、この時期にたくさんの経験を定成教室でして頂きたいと願っています。(sada)
リトミック豆辞典
ビート(拍)・・・音楽の要素のひとつ「リズム」の中でも、とくに大切なのがビート(拍)です。拍は拍子の単位です。これは、中世定量音楽における「テンプス」「タクトゥス」の言葉に由来します。この「拍」が一定の時間的間隔を持ち、その間隔の長さにより、テンポが定められます。また心拍と言う言葉どおり、中世では、人間の脈拍に近いM.M60-80を基準にしていましたが、近代ではM.M.50-140の幅をもっていす。この一定の拍をきざむ、というのがリズムのなかでとても大切で、好きな音楽に合わせて身体を動かすことが、リズム感を育てる第一歩となります。
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