コラム 【7・8月号】
● 今月のテーマ 〜 本気の力 〜
 6月号での目力に引き続き[力]の入った、我々指導者にとって、とても大事な言葉を考えます。

 何事にも本気で臨む。当たり前の事ですが、相手が本気で向かい合っているかどうかという事を、子どもの直感力はすぐに判断してしまいます。本能なのでしょうか… ちょっと気を抜いていると、すぐにそっぽを向かれてしまいます。常に全力投球!そして一生懸命!すると、とても楽しそうに乗って来てくれます。

 子どもは、新しい事を吸収するのがお仕事ですから、常に興味津々。毎日一生懸命新しい事を吸収しようと身構えているのですから、相手も同じ状態でないと、がっかりして興味が薄らぐのでしょうね。その為には、我々は新鮮な事、そして人間にとって大切な事を常にキャッチするアンテナを張っておかなければなりません。

 人間にとって大切な事…近頃の生活環境を考えると、これから成長する子ども達にとって、本当に難しく大変な時代となっていますが、人間として生まれて来たからには、やはり人としての役割を意識し、自然を大切に未来へ向けて成長していって欲しいと切に願います。日本は島国です。まわりの国に左右され難い立地です。それを上手く利用して、子どもにとっても平和で人間らしい生活の出来る国になって欲しいと思います。我々大人は本気で考えなければいけないですね!

 善悪を見抜く力・人の気持ちを汲む洞察力・相手を認め包み込む包容力・そして人としての魅力etc.
色々な[力]を気力と体力を持ってつけていきたいものです。(sada)
リトミック豆辞典
「リトミックにおける、個人的体験談より」…  音楽におけるリズムと振動は、生命の基礎である。リズムのあるところには秩序があり、リズムのないところに秩序はない(イグナツィ・パデレフスキ 作曲家)

わたし自身の修行時代、わが国の音楽学校におけるあまりにも教育的で硬直したアプローチを超越した、身体と音楽の鼓動を統合して渾然一体とするこのような仕方で音楽を感じとる幸運に恵まれていたら、と思う。(バーバラ・ヘンドリックス、オペラ歌手)

聴く力を伸ばすことは、社会的事業となるべきである。良い耳が有益なのは、音楽家にとってのみではない。耳を傾ける能力なくして、コミュニケーションは成り立たないのである(ジャン・マルク・グローブ 指揮者)
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