来年のピアノ発表会は、今年新装オープンした銀座のヤマハホールです。ホールの音環境設計者とデザイン研究所の所長さんの対談の抜粋をご紹介しましょう。
私たちは、楽器メーカーだから、楽器の音をしっかりと聞かせるホールを目指しました。又、木にはいろんな性質がある、その事と、楽器づくりという側面で長年付き合って来たヤマハは、木のことをよく知っているんだ、ということを表現したかった。また、楽器の持っているストーリー性もデザインで活かしたかったんです。
ユニークなデザインの正面壁から繋がる天井は、しなやかな曲線を描きながら延びている。 上空に反射音が入って、そこから音が降りてくるイメージが音響側にもあったので、それに呼応するようにのびやかなデザインになっている。 通称“羽衣”と呼ばれる側壁のパネルは、デザインもしなやかで楽器的だが、素材もバイオリンの甲板に使われるホワイトシカモア(グレートメープル)が用いられている。ちなみに、側壁はグランドピアノの内化粧で用いられるサペリマホガニー、床はマリンバの鍵盤となるカリンが使われている。
来年の発表会に出演される皆さん。このように作られた会場で、“響き”を楽しみながら演奏して下さいね!(sada) |