コラム 【7・8月号】
● 今月のテーマ 〜“はこ”の大切さ〜
 先日、2010 山手西洋館フェスタJUNE〜花と器のハーモニー〜に足を運びました。久しぶりのオフの一日という事もあり、ゆったりとした気分で4つの西洋館を巡りました。

 どの館も、作者さんの各々のお部屋に対する感性が素晴らしく、魅了されましたが、とっても感じた事は、その空間つまり“はこ”のかもし出す雰囲気、歴史であり匂いであり家具や建材であり… 窓から見える外の緑の木々etc.といった風景も一体となっ たハーモニーが、とっても心に響き、感動した事でした。先日のつくし野ミニミニコンサートも、私の小さなちいさなスタジオでの開催にこだわるのも、演奏の曲や楽器の響き、演奏者の呼吸、お客様の呼吸や体の動き、笑ったり、心配したりのお話しにそっての反応… どれも欠かせない全てが一体となったその空間。スタジオ内に集まった人全員が感じ取れるその空間が、私にとっては宝物なのです。

 コンピューターで何でも体験出来てしまうこの頃です。もちろん私もその恩恵を受け てはいますが、読書や音楽、絵画、演劇etc,はやはり“はこ”を重視して頂きたいと 思います。 読書1つを考えても、字の形、行間&レイアウト、挿し絵、紙の質、匂い、手に持っ て読む時の本の重み、装丁のできばえetc, 楽しみはつきません。 この感性は、人間にしか持ち得ない貴重なものと思っています。 子どもたちにも“はこ”を感じ取れる人間になって欲しいと切に望む今日この頃です。 (sada)
リトミック豆辞典
心と身体の確かな関係… 音に合わせて、身体を動かし、体重を移動することは、体内に潜在しているリズムを引き出し発達させます。そして、自分自身の身体が楽器となり、音楽を再現することができます。こうしてダルクローズの目的とする、「心と身体」の確実な関係を確立することができます。
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