♪ぞうさんぞうさん おはながながいのね そうよ かあさんも ながいのよ
ぞうさんぞうさん だれがすきなの あのね かあさんが すきなのよ
去年、100歳を迎えられた詩人のまど・みちおさん。だれでも口ずさむことのできる童謡♪ぞうさんの作詞であまりにも有名ですね。そのまどさんについての記事が目に留まりました。ご紹介しましょう。〈朝日新聞夕刊より 文・渡部薫〉
「ぞうさん」は1951年に詞が作られ、翌年に団伊玖磨の作曲で歌が発表された。ゾウの鼻が、ゆらりゆらりと揺れる様子が表現されたリズムで、親子のゾウのほほえましい姿が
目に浮かぶ。解釈は様々だが、まどさんに直接会って、聞いてみた。
「詩は読む人が受け取りたいように読んでくれればうれしいです」。まどさんは、ささやくように話す。ただ、内容については、子像はからかわれても落ち込んだり腹を立てたりせず、「大好きなお母さんと一緒の長い鼻が大好き」と誇りを持って返答しているという理解でいいという。「ゾウは、世界にひとつっきりのゾウとして生かされていることを、すばらしいと思っているのです」
アリから宇宙の果てまで、まどさんの書く詩の題材は縦横。だが通底するのは「小さきもの」の視点からとらえた世界だ。「何かにつけて小さきものを、とことんながめてはおれないのです」〜(彼の生い立ちと故郷の情景に由来しているようです。続きは3月号で、私の大好きな詩と共にご紹介したいと思います。〈sada〉 |