コラム 【10月号】
● 今月のテーマ 〜音楽的成長と発達〜
 今月は、定成教室のコンサートや打楽器アンサンブでメロディーパートを受け持っている、お馴染みのマリンバをご紹介しましょう。

 マリンバの起源ははっきりとは知られていませんが、どうやら木の棒を地面の穴の上に渡して、棒でたたき出したのが最初ではないかと言われています。南アフリカのズールー族の神話では、マリンバという女神が瓢箪を木の棒の下につるして楽器を作る話が出てきますが、時としてこれがマリンバの名前の起源であるとされることがあります。

 アフリカで生まれたマリンバは、アフリカ人奴隷によって16世紀初頭に中南米にもたらされ、グァテマラ人によって瓢箪が木製共鳴パイプに置き換えられ、現代マリンバの基礎が築かれました。

 こうして南米で進化したマリンバは、米国に持ち込まれるようになり、1910年代には、米国での製作が始まりました。木製パイプは金属製パイプに取り替えられ、鍵盤の配列もピアノ同様の配列にするなど多くの改良がなされ、現在ではマリンバは、単にオー ケストラ楽器というだけでなく、パイプによってもたらされた大きな音量によってソロ楽器としても取り扱われるようになりました。

  木の温もりのある柔らかい音色は、いつも皆の心を癒してくれますね。私の大好きな楽器です。
リトミック豆辞典
うたうということ・・・ 歌をうたうのは、みんな大好きですが、リトミックではその中で色々なアプローチをしています。まずそのままをまねする。これは簡単そうですが、同じ音程、リズム、強弱でうたうのはなかなか大変です。そして、歌に合わせて歩いたり、手をたたいたりする。これは、ビート感を身につけるとてもよい方法です。また、うたの一部分を取り出し、そのリズムを手や楽器でたたく。これは、リズムパターンを覚えたり、演奏への手助けになります。こうして覚えたうたを、心のなかでうたってみる。これも、イメージ力をつけたり、ソルフェージュ能力を磨くとてもよい練習となります。もちろんお母さんやお父さんが、自分に向かってうたってくれているということは、なによりこどもたちの心に響く大切なものです。
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